四季 生き物達の風景

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zoom RSS 里山 水の王者タガメ 関東女子はおしとやか?

<<   作成日時 : 2017/08/11 23:02   >>

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皆様 こんばんは
もう8月も中旬、夏もだいぶ日が経ってしまいました。今年も
不完全燃焼は免れない天候不順ですね。
今日から6日間夏休みですが、山の日もこんな天気では落石
や土砂崩れが怖くて行けません。

今年は受注が多く、毎日フル回転でパソコン事務と製品の出庫
や出荷の力仕事、外注や倉庫へ車(時にはトラック)で飛び回り
と汗だくで業務をこなしていて記事を書くパワーが足りません。
撮影の成果を紹介できなくて残念ですが、遅れダイヤでブログ
は運行いたします^^。尤も天気が悪くてさえない写真ばかりが
増えている状況ですが。

7月末からエンマコオロギが鳴き出し、セミもこれでもかと鳴き
まくっていますが、天候は今年も曇り・雨の夏じゃ無い感じで、中々
スカッとした真夏は来てくれません。今回も台風一過の猛暑でした
がすぐ雲が出て涼しくなりました。もう現代の鳴く虫アオマツムシ
喧しいリーリー声を響かせ始めました。


さて遡るのは7月下旬、かねてより撮影候補に入れていたものの、
生息地域を相当徘徊しているのに他人が採って展示している個体
以外全く遭遇せず、いるのは間違いないのにちっとも現れない
います。きっとこちらから会いに行かないと出てくれないのでしょう。

らちが明かないので会いに行くことにしました。シロスジコガネ
探索に続き3週連続のナイターです^^。
昼過ぎに出発、夕方にその虫の生息エリアへ着きました。


そうです、それはトップ写真の虫「タガメ」です。
昔はどこの田園にもいましたが、近代化で開発や農薬の使用、
田んぼの減少、残った田んぼの圃場整備、交通量の増加など
人間社会の発展に伴う様々な現象でタガメはほとんどの場所で
姿を消しました。わが埼玉県でも1980年代を最後に衰退した
様子が文献や知人の証言で推定できます。私が子供の頃は
タイコウチは時々見ましたが、タガメは全くおらず噂にも聞き
ませんでした。

飯能地区では最後まで生き残っていたようですが、開発に抗う術も
無く姿を消したようです。彼岸花で有名な巾着田もかつては生息地
だったそうで、1度私も越冬個体を探しましたがロクな知識も無い私
のキャリアではヘビトンボの幼虫しか見つかりませんでした。
大学生になって都内のデパートへ行った時、ペット売り場で初対面
という次第でございました(笑)。
熊谷地区でもかつていたと最近知人の方に伺いました。


社会人になってから無謀にも取りたての運転免許でレンタカーを借り
鳥取は大山の麓まで探しに行きました。今は無きスターレットでした。
出だし信号でエンストしてスカイラインGTに煽られる有様でしたが、
何とか運転にも慣れ全くの勘を頼りに金魚の養殖池を探し出しました。
地主の方がいたので聞くと、「ああドンガメね、たくさんいるよ。」と教えて
くれました。
今思えば凄い環境で、ゲンゴロウ(ナミゲンゴロウ?)が泳いでいました。
現地で調達した子供用の魚網を入れるとタガメが泳ぎ出て来ました。
その時は成虫と幼虫を1匹づつ持ち帰り飼育しました。
幼虫はその後脱皮し、成虫に羽化しました。


あれから30年以上経ちました。そろそろ撮っておかないとこの所
の環境悪化で姿を拝めなくなります。重い腰を上げることに・・・。
最初に行ったのは県都北部に近い丘陵に接した田園地帯です。
カエルなどの生き物だらけの田んぼはタガメがいても不思議ではない
感じです。農家の老人がいたので聞くと時々見かけるとのこと。
しかし探し出すには広範囲をガサ入れしないと無理そうです。
山裾を歩くとコンクリの用水路沿いに無数のハグロトンボが群れ
アカネ類も多く見られました。対岸の鉄の棒の先にメガネサナエ族
らしいオスが止まっていましたが遠く、種名を確認できませんでした。
こんなところにナゴヤはいないしオナガミヤマの形には見えず、
ちょっとモヤモヤが残りました。ちなみに対岸はマムシが出そうな
踏み込めない藪で、ハネビロエゾトンボが出てもいいような環境
の用水路でした。先へ進むと雷雨があって直撃に会わなかったもの
の小雨で思うように探索できません。


さて北上しながらいそうな場所を物色、山が近いエリアに来ました。
いい棚田があったので入ってみました。マユタテアカネが多数たむろ
しています。脇の山林を虫チェックしていくと野イチゴの枝にナナフシ
が2匹付いていました。どうせモドキだろうとちょっかいを出して掴む
と・・・・??? 触角が長い!!!
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      エダナナフシ メス     2017年7月22日 北関東
これはもうかりました。関東では平地には分布していないようです。
今まで見たのは全部触角が半分以下の長さのナナフシモドキでした。
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      参考  ナナフシモドキ メス   2015年7月 5日 埼玉県
畦道に咲いていたのは。
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      チダケサシ        2017年7月22日 北関東
上を見上げると。
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      ノリウツギ        2017年7月22日 北関東
このノリウツギは山では多くの虫が訪れる魅力的な花です。
撮っていたらもう6時を回ったので腹ごしらえです。

ラーメン店で夕食を摂るともう夕闇が濃くなりつつありました。真っ暗
になった丘陵の田んぼ道を灯火を探しながら走ります。LED灯は虫が
来ないので水銀灯を選びます。自然が残るエリアですが、昔の様な
夥しい虫は集まっていません。自販機に羽蟻(新メスとオス)が集まって
いるのが少し昔を彷彿とさせます。
アマガエルがそれらの虫を狙って結構来ていました。そんな写真が
今ではSNSの投稿ネタになり話題になっています^^。

彷徨いながら走り、とうとう今まで来た事の無いエリアに到達して
しまいました。水銀灯のありそうな所を求めて走って行くと、ひときわ
明るい灯火が目に入りました。行ってみると工場の門の脇にある
水銀灯で、門の前には駐車できるスペースもあります。
車から降りると割と多い小虫が集まっていてアマガエルもいます。
灯火下の砂利をコンクリで固めたような地面に目をやると!!
いました!!!
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     タガメ メス       2017年7月22日 北関東
時刻は午後8時を回った頃でした。飛来個体はこの1匹のみ。
ストロボが無いので長秒露光しましたが、胸部が微動したようで
全カット被写体ブレになっていました。

動き出したので捕獲、腹側の砲弾形の亜生殖板という部分の先端
が凹んでいるのでメスであることを確認しました。
とてもおとなしい個体で、脚をよく動かしますが全く抵抗しません。
昔鳥取で獲った個体はすさまじく凶暴で、鎌状の前脚を振り上げて
手を出すと掴みかかる程好戦的でした。
よく観察された方のブログでは性格に個体差があり、おとなしいのも
いると書かれていました。別に関東のタガメがおとなしいわけでは
ないようです^^。

翌朝撮影するので仮眠のため道の駅へ移動しました。途中コンビニ
チェックをしましたが、ミヤマクワガタのメスが1匹いただけでした。


夜が明けて撮影できる明るさになるのを待っていると雨が降り出し
ました。ひたすら待って9時半過ぎにやっと撮影開始です。
田んぼでポーズを取ってもらいましたが、捕獲されたストレスに水温が
低いのも重なったかテンションが低く、悪天候もあって精悍なカットは
撮れませんでした。
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    タガメ メス 捕獲撮影(トップも) 2017年7月23日 北関東
タガメカメムシの中で水中に適応したグループの一員で、環境
をうまく利用してライフサイクルを回しています。溜池、河川、水田
これらを行き来するのに欠かせないのは飛翔能力です。
水から出て体を乾かすとウォームアップします。甲虫では腹部を上下
させて体を温めますが、タガメは胸部を前後に激しく動かします。
鎌状の前脚も一緒に動きます。暖まると姿勢を整え翅を開き離陸します。
その羽音はカブトムシとほぼ同じブルルルという大きな音です。
しかしその優れた飛翔力が仇になりました。光に集まる習性があるため
灯火に飛来して命を落とすことも多く、絶滅を早める結果になったようです。

タガメの食べ物は生きた生物で、カエルの親子、ヘビなどと
捕獲できるものは何でも食べるようです。私はイナゴマグロのぶつ
切りを与えていました。ある時容器の中で仰向けになっていたので
つい手を出してしまいました。とたんに強力な前脚でしがみつかれ
針が仕込まれた口吻を刺されました!
すぐ引きはがしましたが、指は腫れあがり痛痒さがしばらく続きました。
もし消化液を注入されたら指が溶かされ大事になる所でした。

そんなわけでタガメの初撮影はできました。
その後河川沿いを探索しましたが、コオニヤンマが数匹とまた
メガネサナエ族のようなサナエトンボが1匹出ましたが、やはり
正体は不明に終わりました。環境からするとミヤマサナエしか
考えられませんが。
それからシルビアシジミがいた河川敷へ行きました。
氾濫で削られ、昔撮った場所の地形は変わっており、シナダレ
スズメガヤ
などの外来草に覆われた草地にポツンと一輪の
ミヤコグサがたった一株だけ咲いていました。
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       ミヤコグサ        2017年7月23日 北関東
河原には常連さんが。
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      カワラバッタ メス     2017年7月23日 北関東
赤茶色の模様が多い個体でした。

帰りは行きつけのフィールドへ寄りましたが、たくさんいた
キイトトンボが絶滅状態になっていて、改めて自然の
バランスの微妙さを思い知りました。湿地に咲いていた花。
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       ミズトラノオ        2017年7月23日 北関東
生き残ったキイトトンボを探しましたが見つからず、何種かの
撮ってから帰宅しました。
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      ギンイチモンジセセリ        2017年7月23日 北関東
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      ジャノメチョウ        2017年7月23日 北関東
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      オツネントンボ オス     2017年7月23日 北関東
今回も閲覧ありがとうございました。次回もお楽しみに!

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コメント(12件)

内 容 ニックネーム/日時
こんばんは!
つばさ2号さん。
凄すぎます。
夜にタガメを見つけるなんてこと、
考えたこともありませんでした。
よく見つけましたねー。
昔、小学校にゲンゴロウはいたかもしれません。
でもタイコウチやタガメってそう言えば見た記憶がなく
かろうじて水槽で飼われたものを見たように思います。
昔の良き時代でのスターレットのお話も面白かったです。
私も最初の車種はスターレット。懐かしいです。 
ほんとこの夏は天気が悪くてだめですね。
この休みもなんか冴えませんね。
それでもせっかくの休みですから一度くらいは散策したいものです。
MIYAKOUTA
URL
2017/08/12 17:56
実は私も初めて買った中古がスターレットでした。(笑)
それにしてもタガメの夜間探索とはさすがです。
なるほど〜と一人納得してしまいました。
タガメは子供の頃からの憧れの虫で未だ出会ったことがありません。
まだ元気に生息しているところがあって嬉しい限りです。
環境破壊でいなくなる前に何とか一度会いたいものです。
ジダン
2017/08/12 21:33
タガメいいですね!
20年前に一度だけ県外のサービスエリアで捕獲したことがあります。県内では一度絶滅、小学生の再発見そして絶滅と2度の絶滅で消えました。その小学生は今は昆虫館の学芸員で先日、マルケシゲンゴロウ属の新種発見とすっかりのめりこんでいます〜♪
ナミゲンも絶滅、先日自分のポイントでクロゲン・ガムシ・シマゲンゴロウが出て少しハイになりました。
最近は、ミヤマカラスシジミ狙いで山に行きましたが、濃霧・雨で撃沈しました。近くの池ではナニワトンボがすっかり色づいています。
kazupapa
2017/08/14 01:37
MIYAKOUTAさん こんにちは
ありがとうございます。
私は暑い夏らしい夏が好きなので、この所
曇り・雨の夏休みはうんざりです。
まあ冷夏よりはましで過ごしやすいですが。
今日も曇りで撮影は中止、マンガ読み+高校
野球観戦でしたが昨日は小雨を縫って高原へ
行き目的地が満車で入れずも初撮りを4種と
追加撮り数種ゲットしてきました^^。

私が育った町はかなり自然が豊かでしたが、
タガメはすでに近隣から絶滅していました。
タイコウチはたまに田んぼにいて、ミズカ
マキリとヒメミズカマキリもいましたが、
見ることは無かったです。
高校の頃水を張った田んぼでヒメミズカマ
キリを偶然見つけ、また行ったらもう1匹
いて偶然雌雄だったので子供が生まれて
飼いましたが、成虫になる前に死なせて
しまいました。

レンタカーは国鉄で割引になる駅レンタ
カーで一番安いのがスターレットだった
のでそれにしました^^。
ムーンルーフ付きで、大山の駐車場で仮眠
した時見た星空は凄かったです。
寝る前に閉めましたが、夜間かなりの雨が
降り、寝入ってしまったらヤバかったです。
スターレットはスポーティ仕様もあり、結構
人気だったと記憶してます。
つばさ2号
2017/08/14 16:46
ジダンさん こんにちは

タガメは普通生息地へ行って網でガサ入れ
するのが常道ですが、私は横着なので得意
な灯火を選びました。鳥取で灯火に来て車
に轢かれたのを見てますし、結構飛んで来
るらしいので目算はありました^^。
私のメインフィールドエリアはかなり広範
囲に生息していますが、探すのは大変です。
農家に迷惑をかけない場所を見つけて魚網
が無いとダメでしょう。

ジダンさんもスターレットですか!
手頃で扱い易いサイズですね。今は小型車
はほとんど女性向けで、社会・経済の変化
で軽に乗る若者男子も多いですね。
ありがとうございました。
つばさ2号
2017/08/14 17:06
kazupapaさん こんにちは

不思議ですね! オオキトンボがいるのに
タガメは絶滅、こちらはタガメはいるのに
オオキは絶滅。両種とも採集されてますが
広範囲に分散して姿が見えない種と環境の
悪化で局地的となり姿が目立つものの差、
採集者の数と回数等が絶滅までの年数の差
を生みますが、どちらも減少へ向かうのは
変わりありません。最近の脅威は工事です。
研究活動も保護実践の方向が見られず、経済
優先の方針に何も言えないのは寂しいことで
すね。希少種指定するだけでなく保護実践の
専門研究者が育ってほしいものです。

kazupapaさんもせっかく仕事のオフに出かけ
て雨にたたられるのは本当に残念でしたね。
ナニワトンボは撮りたいです!! シオカラ
などより青いあの色は魅力です。
ありがとうございました。
つばさ2号
2017/08/14 17:36
昨日、録画していた
「香川照之の昆虫すごいぜ!」
タガメ編を観たばかりなので、
興味深く拝見しました。
格好イイ昆虫ですね!
ヒメオオ
URL
2017/08/15 08:37
ヒメオオさん こんばんは
しかしこの天気には参りますね!
私の所は洪水は無いですが、各地でゲリラ
豪雨が来てます。夏休みも2日しか撮影に
行けませんでした。

NHK 私は失念して本放送見れなかったの
で同じく夜の再放送を見ました^^。
昔はネットなど無く、どこに何がいるかも
解らず観察機会をずいぶん逃しました。
撮影を始めてからは情報はあっても減少で
こういう面白い虫になかなか会えなくなっ
てます。今度は生態撮影したいですね。
ありがとうございました。
つばさ2号
2017/08/15 18:41
こんにちは、ご無沙汰しております(苦笑
タガメの静態には驚きました、、魚、カエル、オタマジャクシ、虫、ヘビ、何でも食べるのですね、、ビックリ、、。
これだけの生きた生物を捕獲するのですから、噛まれると危険なんですね、、ナルホド、、大変な目に遭われたのですね、、知りませんでした、、。
いつもつばさ2号さんの記事には驚かされます、、ありがとう!
OTSUKYON
2017/08/20 16:08
OTSUKYONさん こんばんは。
いつもありがとうございます。

タガメは私が若者時代には近県にまだ多く
いたようですが、ネットなど無い時代情報
は無く、全く知りませんでした。
虫関係の雑誌か何かで知った鳥取まで鉄旅
を兼ねて行ってしまいました^^。
捕まえてきたらその凶暴さにびっくり!
カマキリを越える凶暴な虫がいた!!と
思いました。しかしそこは虫、激しく抵抗
していたと思ったら、おしっこをしてから
一目散に逃げ出しました^^。

飛びたがった時出して飛ばせたら、カブト
ムシと同じ大きな音を立てて飛び回りまし
た。
刺されたときはいつも素手で虫を扱っていた
のでつい手を出してしまいました。
毒と消化液を注入するので、すぐ取らないと
指が溶かされて病院行になってしまいます。
最近放送されたNHKの番組では小型のマムシを
襲って食べてしまったシーンがありました。
つばさ2号
2017/08/21 23:11
タガメかっこいいですね。
タイコウチとか、コオイムシ?
水の中もいろいろ生きてますね。
来年はマンサクエビとカブトエビを
見せてもらう予定です。
キイトトンボは意外なところにいたり、
いなくなったりですね。
toki
2017/08/30 07:44
tokiさん こんばんは
タガメは最近かなり減って来て、見つける
のが大変らしいので、いてよかったです。
昔捕ったのは背中に鎌を回して来て怖かっ
たですが、今回のは無抵抗でした。

タイコウチはいた話は聞きましたが、最近
全く見てません。コオイムシもだいぶ前に
1回会ったきりです。
相当田舎へ行って網を使わないと会えない
虫になってます。昔は長瀞にいたそうです
が(タイコウチとミズカマキリは昔確認
しましたが、最近は見てません。)。

キイトトンボは当たり前にいたのが殆ど
いなくなったそうです。近所の国営公園
もまだいるか見て来ないといけません。
つばさ2号
2017/08/31 23:09

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里山 水の王者タガメ 関東女子はおしとやか? 四季 生き物達の風景/BIGLOBEウェブリブログ
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